生の牛ひれ、3種類のソース添え
ヴェネツィアのハリーズ・バー(※有名なレストラン)が専売特許とする『牛ヒレのカルパッチョ』を、ここで私が説明しようとしている、などと考えてはいけない。私の料理には『牛ヒレのやぶにらみ風』という別名もちゃんと付けてある。
3種類のソースを説明する前に、私の秘技を1つ教えてあげよう。牛ヒレ肉を生ハムのごとくに薄くスライスするには、どうすればいいか?これは難しい。恐ろしく切れる包丁をもってしてもほとんど不可能だ。なぜなら牛ヒレはぐにゃぐにゃしている。そこで、スライスする3時間前に肉を冷凍庫へいれておく。それが石のように硬くなった時、取り出してスライサーにかけると、奇跡がおこる。こうして、肉のかたまりが薄く、薄くなって、皿の上に並んだところで、いよいよソースに移ろう。
第1のソース。卵黄2個でマヨネーズを作る。真っ赤なケチャップを、マヨネーズがサーモン色になるまで混ぜ込む。続いてマスタード大匙1杯とウスターソースも加える。できたソースで牛ヒレの上に、やぶにらみの芸術家よろしく渦巻き模様を作る。
第2のソース。まずオリーブオイルをコップ半分、レモン汁1個分、塩、胡椒でソースを作って肉にかける。次に、熟成したペコリーノチーズ(※羊の乳のチーズ)をすりおろしてかけ、仕上げに、薄く切ったトリフを乗せる。
第3のソース。トリフの手前までは第2のソースとまったく同じ。トリフの替わりにポルチーニ茸かタマゴ茸を薄く切って乗せる。
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