スモークサーモンのリングイーネ(※スパゲティを押し潰したような、切り口が楕円形のパスタ)
1960年代、やむなき『家庭の理由』から私はしばしばノルウェーに行った。当時まだオスロー空港からローマへの直行便はなく、コペンハーゲンで乗り換える必要があった。
その時間を利用して、よくスモークサーモンを買ったものだ。しかし私の必要に対して、スモークサーモンは絶対的に大き過ぎた。だいたい私はあまりこの燻製が好きではない。ところが友人達は、特にきれている時に限ってサーモンが大好きときている。やさしい私はついつい買ってきてしまう。こうしてある日、余ったスモークサーモンを使ってパスタ料理を発明する運びとなった。
今では真空パックになったスモークサーモンを簡単に買える。しかしそれはひどい代物だ。多くはサーモンですらなく、色を付けた魚肉にほかならない。
それ故あなたに忠告する。この料理は本物のサーモンが手に入るのを待って作るように。いつの日か、大事なパーティーを催し、スモークサーモンとキャビアとフォアグラを山のように出すこともあるだろう。
しかしあなたの財布をじっと眺めている訳にもいかないので、私の秘めたるレシピを紹介する準備に移ろう。
材料(6人分)
リングイーネ 500グラム
スモークサーモン 200グラム
生ハム 150グラム(脂身入り)
湯剥きトマト 6〜7個
生クリーム コップ1杯
白ワイン コップ半分
ブランディー 少々
バター 100グラム
玉葱 1個
塩 少々叉は無し
細かく刻んだ玉葱をバターで炒める。色付かないようにゆっくりと、時々白ワインを振りながら。
細く切った生ハムを加える。
2分たったらトマトも加え、火を強くして5分間くらい煮る。要注意!もしトマトの水分が多すぎる場合は、適度に詰まるまで煮続けること。
生クリームを加える。しかし全部じゃない。トマトの赤がサーモン色に変わるくらい。
細長く切ったサーモンを加えて混ぜ、しばし煮続ける。しかし1分以内。サーモンは温めるだけで、火を通してはいけない。
ブランディーを振りかける。
茹で上げたリングイーネをまず余った生クリームで和え、続いてソースで調味する。
テーブルへこの料理を運ぶ大皿は熱く、長細くなくてはならず、それを饗する客達は『ソフィスティケーション』されてなければならない。
次のページへ
大食らい表紙へ
執筆、翻訳のページへ
イタリア企画ルーム表紙へ
御連絡、お問い合わせ